cu39 (2010/02/18)
ルーヴルをテーマにした BD 作品を制作するルーヴル美術館とフュチュロポリス(Futuropolis)社の共同プロジェクトに荒木飛呂彦が参加し、2010年初頭にはルーヴルの企画展で荒木の書き下ろし原画が展示されたことは日本でも各所で話題になっていましたが、ついにそのアルバムが刊行されるようです。
日本では紀伊國屋書店 BookWeb で予約受付がはじまりましたが、現時点では一時的に予約を締め切っている模様。発売時期や価格の情報もまだ揺れているようで、在庫の見込みも立てにくいみたいですね。
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cu39 ()
『ユーロマンガ』第4号が「2010年4月半ばに刊行予定」とのこと。
連載中の『スカイ・ドール』(SKY-DALL)、『ラパス』(Rapaces)、『天空のビバンドム』(Bibendum Céleste)に加え、メビウス(Moebius)の短編「アンカル ソリューンの誕生」が収録されるそうです。
今のところこれ以上の詳細はわかりませんが、順調なようで安心しました。
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cu39 ()
中野ブロードウェイ 3F の BD ショップ「パピエ」が、2月末日をもって閉店するそうです。
現在、BD アルバムが 30~80% OFF の閉店セールを行っているようなので、気になるアルバムやグッズのある方は足を運ぶか、問い合わせてみてはいかがでしょうか。なお、ブロードウェイにあるパピエの店舗は閉店しますが、通信販売は継続されるそうです。
パピエ
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原正人 ()
ご報告がだいぶ遅くなりましたが、2010年1月28日から31日にかけて行われた第37回アングレーム国際バンドデシネ・フェスティヴァルの各賞受賞者をお伝えします。開催すら危ぶまれた今年のアングレーム国際バンドデシネ・フェスティヴァルですが、例年通り無事に開催されました。
既に「アニメ! アニメ! ビズ」による報告があるので、そちらもご参照ください。
- Le Grand Prix de la Ville d’Angoulême(アングレーム市グランプリ)
- Baru
バル
※バルについては以前このブログでも『しょぼいヒーローたち』という作品を紹介したことがあります。
- Prix du Meilleur album(最優秀作品賞)
- Riad Sattouf, Pascal Brutal, T3, Plus fort que les plus forts (Fluide glacial)
リアド・サトゥッフ『暴れんぼうパスカル』第3巻(フリュイド・グラシアル)
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原正人 (2009/12/31)
2009年11月末にティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)の主著 Système de la bande dessinée (Presses Universitaires de France, 1999) の邦訳、『マンガのシステム』が野田謙介訳で青土社から発売された。だいぶ前に『マンガ研究』で笠間直穂子氏が紹介しておられるが 、2008年6月からは邦訳が予告され、本書の邦訳をまだかまだかと心待ちにしていた者をやきもきさせてきた書籍がこうしてようやく日の目を見ることとなった。グルンステンの本は既に昨2008年に『線が顔になるとき―バンドデシネとグラフィックアート』(人文書院刊、原題は Lignes de vie : le visage dessiné, Mosquito, 2003)が翻訳出版されており(当ブログでも紹介した)、本書はそれに続く二冊目の邦訳ということになる。
本書をマンガについての気軽なエッセイと思って読み始める読者もいないだろうが、『マンガの読み方』(別冊宝島EX、宝島社、1995年)やスコット・マクラウド(Scott McCloud)の『マンガ学』(岡田斗司夫監訳、美術出版社、1998年。原題は Understanding Comics : the Invisible Art, Tundra, 1993)のようなものを想像して読み始めた読者は、その構成と語り口の違いに愕然としたに違いない。この二作と比べると、『マンガのシステム』は圧倒的に学術的だし、図版も少ない。目次にざっと目を通しただけでも、「図像的連帯性」、「空間=場所のシステム」、「パラメータ」、「部分的関節論理」、「全体的関節論理」といった見慣れない言葉が並び、何やら難しげである。本論に目を通せば、クリスチャン・メッツやエミール・バンヴェニスト、ポール・リクールにジル・ドゥルーズ、ロラン・バルト等々が引かれ、難解という印象に拍車がかかる……
だが、断言してしまおう。この本は、実のところ、まったく難解ではない。翻訳に特有の言い回しや、日本人のそれとは異なる文章の組み立てに引っかかるのは仕方がないにしても、ここで語られていることは極めて明快だ。「訳者あとがき」の実に手際のよいまとめを多少ふくらませて、次のように要約してしまうことすら可能だろう 。
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cu39 (2009/12/21)
『マンガのシステム』(青土社)、『線が顔になるとき』(人文書院)の著者ティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)が来日し主要参加者となった国際学術会議が京都国際マンガミュージアムで昨日閉幕したばかりですが、イベントはこれだけではありません。次は東京です。
明後日の12月23日(水・祝)、グルンステンを中心とする特別シンポジウム「ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法」が明治大学駿河台キャンパスで開催されます。
公式:明治大学:【国際日本学部】特別シンポジウム「ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法」(12/23)
グルンステンのほかにも荒俣宏、高山宏、竹熊健太郎、伊藤剛と、なかなか揃わない顔ぶれが集結するイベントです。
【明治大学国際日本学部特別シンポジウム】
ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法――ティエリ・グルンステンを迎えて――
- 日時
- 2009年12月23日13:30-18:00(13:00開場)
- 場所
- 明治大学駿河台校舎リバティホール(リバティタワー1F)
- プログラム
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- 第一部 13:40-15:15
- 『線が顔になるとき』をめぐって――視覚文化論の立場から
荒俣宏×高山宏
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- 第二部 15:30-17:30
- 『マンガのシステム』をめぐって ~国境を越えたマンガ論の試み
グルンステン×竹熊健太郎×伊藤剛(司会:藤本由香里)
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cu39 (2009/11/02)
12月18日(金)から20日(日)にかけて、京都国際マンガミュージアムにて「マンガ/コミックス研究」をテーマとする国際シンポジウム「世界のコミックスとコミックスの世界」が開催されます。主催は京都精華大学国際マンガ研究センター。
公式サイト:国際学術会議「世界のコミックスとコミックスの世界」 (京都国際マンガミュージアム)
BD に関するところでは、なんと言っても『線が顔になるとき バンドデシネとグラフィックアート
』(Lignes de vie : Le visage dessiné
)のティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)が来日することでしょう。グルンステンは初日夕方に「会議全体の議論の基調講演」を行うそうで、東北大准教授でBD・コミックスをフィールドとされている森田直子が「コメンテーター」として同席する模様。
他のセッションやワークショップにも錚々たる顔ぶれが並んでいて、紹介しきれないほど。詳しくは公式サイトでご確認を。
2008年にパリ政治学院で行われた「マンガ、60年を経て……」で伊藤剛・東浩紀とディスカッションを行ったパスカル・ルフェーブル(Pascal Lefèvre)、ドイツの「マンガ」作家クリスティーナ・プラカ(Christina Plaka)らも参加。日本からは、夏目房之介、先日寄稿していただいた小田切博、『ピエールとジャンヌの パパ!お話しして!』の猪俣紀子、グルンステンの『マンガのシステム』(Système de la bande dessinée
)を翻訳中の野田謙介らが顔を揃え、京都精華大学からジャクリーヌ・ベルント(Jaqueline Berndt)、吉村和真らもホスト役として参加しています。
また12月17日(木)には、関連イベントとして竹宮惠子が参加する対談「日本女性マンガ・アメリカ女性コミックスの転換期としての70年代」も予定されているとのこと。ちょっと考えられない豪華さですね……。
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タグ: イベント, シンポジウム, 京都, 研究
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原正人 (2009/10/26)
来月11月に明治大学で「明治大学・鳥取県連携講座~マンガ王国・鳥取から世界へ:水木しげる・谷口ジロー・青山剛昌とマンガの国際性をめぐって」という3週連続講座が行なわれるそうですが、その第2回、11月14日(土)に「谷口ジロー、メビウスとBDを語る」と題して、マンガ家谷口ジローさんによるトークが行なわれます!
今年5月に来日した世界的に有名な作家メビウスに最も早くから影響を受け、現在、ヨーロッパで非常に高い評価を受ける谷口ジロー氏本人においでいただき、メビウスとBD(フランスのマンガ)についてご自身の体験とそれぞれとの関係について語っていただきます。
(聞き手:藤本由香里)
とのこと。『ユリイカ』2009年7月「メビウスと日本マンガ」特集号でも寺田克也さんと熱いメビウス・トークを繰り広げた谷口ジローさんご本人のお話を直接聞くことができる、またとないチャンスです。ご関心がある方はぜひ。
申込み方法:
事前予約制(全席自由、各講先着150名)
受講料:1回につき ¥1,000(税込)
申し込みは電話・ファックス・メールでリバティアカデミー事務局まで
TEL:03-3296-4423
FAX:03-3296-4542
Mail:academy [at] mics.meiji.ac.jp
明治大学リバティ・アカデミーの講座ですが、会員でなくても申込み可能。連続講座ですが第2回だけの参加もOKです。申込み窓口で確認したところ、もし席が残っていれば当日直接開場で受け付けてもらうことも可能だそうですが、各回150席と限られた枠なので、前日であっても予約を入れた方が確実ではあります。
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cu39 (2009/10/14)

Vol.2 が出たときには「だいぶ先だな」と思っていましたが、『ユーロマンガ』 Vol.3 がついに発売となります。
『ブラックサッド』の第3巻分が Vol.2 で完結したので、Vol.3 では(『ブラックサッド』のスピンオフと同時に)新しい作品が掲載されます。
まず表紙になっている、ジャン=ピエール・ジブラ(Jean-Pierre Gibrat)の『赤いベレー帽の女』(Vol du Corbeau、直訳すると『カラスの飛翔』)。BD らしい流麗な絵柄を楽しめる作品です。もうひとつ、シリル・ペドロサ(Cyril Pedrosa)の『抵抗』。原題の Résister Sans Papiers は(本当に)直訳すると「紙なき抵抗」ですが、"sans papiers" というのは「滞在許可証(papier)を持たない(人)」という意味で、不法滞在移民をテーマとした作品です。繊細な色使いのグラフィックを楽しみつつ、シリアスで現代的な問題の一端に触れてみて下さい。
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タグ: euromanga, スカイ・ドール, メビウス, ユーロマンガ, ラパス, 天空のビバンドム, 寺田克也, 森本晃司, 赤いベレー帽の女, 雑誌
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小田切博 (2009/09/30)
今回、アメリカン・コミックスに特に造詣の深い小田切博さんに寄稿していただきました。『戦争はいかに「マンガ」を変えるか アメリカンコミックスの変貌
』や『アメリカンコミックス最前線
』(共編著)などの仕事からもわかるように、小田切さんはアメリカ文脈をフィールドとする方であり、主に現代 BD を扱う当サイトとは分野が異なります。ですが、総称としての「マンガ」の歴史を俯瞰すると、「アメリカとフランス」などという境界線は(あるいは現在「マンガ」に分類されているものといないものの境界線すらも)曖昧になってきます。今回はそうした観点からお読みください。

コミックストリップの例
Winsor McCay, Dream of the Rarebit Fiend
去る2009年6月20日、21日の2日間、東京工芸大学において日本マンガ学会第9回大会がおこなわれた。
初日である20日におこなわれた発表の中に東北大学大学院の三浦知志氏による「『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』における初期コミックストリップ」というものがあった。これは『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』という新聞の20世紀初頭の数年分の複写を取り寄せ、そこに掲載されているコミックストリップをリニアに追っていく、というきわめて地味だが非常に実証的なものである(このレポートについては会場で質疑に参加した夏目房之介のブログでも記述がある)。
発表の中味も興味深かったのだが、個人的な興味から事後三浦氏に紹介してもらい当時の新聞紙上でそれらの作品が「Comic Strip」と呼ばれていたかどうかを確認させてもらった。
――といっても一般的には「なぜそれが疑問になるのか」自体がピンとこないだろう。多少遠回りになるが、この点について若干の説明をしておく。
周知のように日本語における「マンガ」は英語では「Comics」のことだとされている。また仏語ではこれを「bande dessinée」という。しかし、この三つの名詞はじつは意味的にはその指示する対象がそれぞれ異なっている。
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カテゴリー: 特別寄稿