ティエリ・グルンステンを迎えるシンポジウム「ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法」開催間近

cu39 (2009/12/21)

マンガのシステム』(青土社)、『線が顔になるとき』(人文書院)の著者ティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)が来日し主要参加者となった国際学術会議京都国際マンガミュージアムで昨日閉幕したばかりですが、イベントはこれだけではありません。次は東京です。

明後日の12月23日(水・祝)、グルンステンを中心とする特別シンポジウム「ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法」が明治大学駿河台キャンパスで開催されます。

公式:明治大学:【国際日本学部】特別シンポジウム「ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法」(12/23)

グルンステンのほかにも荒俣宏、高山宏、竹熊健太郎伊藤剛と、なかなか揃わない顔ぶれが集結するイベントです。

【明治大学国際日本学部特別シンポジウム】
ヴィジュアル・カルチャーと漫画の文法――ティエリ・グルンステンを迎えて――

日時
2009年12月23日13:30-18:00(13:00開場)
場所
明治大学駿河台校舎リバティホール(リバティタワー1F)

プログラム
第一部 13:40-15:15
『線が顔になるとき』をめぐって――視覚文化論の立場から
荒俣宏×高山宏

第二部 15:30-17:30
『マンガのシステム』をめぐって ~国境を越えたマンガ論の試み
グルンステン×竹熊健太郎×伊藤剛(司会:藤本由香里)

第一部のテーマは、グルンステン氏の著書の題名でもある、「線が顔になるとき」。
博覧強記の作家・博物学者として名高い荒俣宏氏と、本学の高山宏教授が、顔と線をめぐる視覚文化の問題を縦横無尽に語り合います。

第二部は、氏の主著であり、最近日本でも翻訳が出たばかりの『マンガのシステム』をめぐって、著者であるグルンステン氏自身を中心に、『マンガの読み方』『サルでも描けるマンガ教室』で有名な竹熊健太郎氏と、『テヅカ・イズ・デッド』で新しいマンガ理論の地平を切り開いた伊藤剛氏を迎えて、マンガとは何か、その中で、コマ・言葉・絵、そしてキャラクターはどのような役割を果たしているのか、について熱い議論を繰り広げます。司会は本学の藤本由香里准教授です。

総合司会は高山宏教授で、最後にはグルンステンとの間で、まとめの対話の時間が取られる予定です。高山教授はこのために、講義の中で半年かけて『線が顔になるとき』を学生のために読み解いてこられました。この貴重なセッションに、ぜひ足をお運びください。

京都MMの会議とともに、マンガ批評・研究の世界にとってゼロ年代最後の年末を締めくくるにふさわしいイベントになりそうです。