アングレーム国際漫画フェスティバル2017、ノミネート作品紹介!
ベデくん (2017/01/28)
ヨーロッパ圏で最大級のマンガイベントアングレーム国際漫画フェスティバルが始まったベデ!
今年のノミネート作品と、新しくなったシステムを翻訳者の大西愛子先生がズバッと紹介してくれたベデよ!
今年もアングレーム国際漫画フェスティバルの季節がやってきました。
1月26日から29日までの開催です。
毎年様々な賞が授与されるこのフェスティバルですが、今年も例年通り9つの部門賞が授与されます。
フェスティバル開催前日の1月25日にふたつの賞が授与されました。
グランプリがスイス人作家コゼイ氏(小野耕世氏による来日インタビュー)に授与されました。
9年ぶりに復活したルネ・ゴッシーニー賞が、『アランの戦争』(国書刊行会)、『フォトグラフ』(小学館集英社プロダクション)などで日本でも知られる、エマニュエル・ギベール氏に授与されました。
子供向け作品賞も27日に発表されました。
著者 | Tebo |
出版社 | GLENAT |
概要 | 年取ったミッキーが曾姪孫(そうてっそん)に聞かれて自分の若かりし頃の話をするという物語のようです。初期のミッキーマウスを思わせる絵柄がチャーミングな作品です。 |
そして、今年の特色は新しくなった最優秀作品賞の選考方法です。
事前に42作品(全てのノミネート作品はこちら)が公式セレクションとしてノミネートされてましたが、フェスティバル開催の2週間前の1月9日、審査委員団が招集され、最優秀作品賞の候補を10作品に絞りました。
次がその10作品になります。
Ce qu’il faut de terre à l’homme
著者 | Martin Veyron |
出版社 | Dargaud |
概要 | トルストイの民話集の中の短編「人にはどれほどの土地がいるか」が原作の作品 |
著者 | Catherine Meurisse |
出版社 | Dargaud |
概要 | カトリーヌ・ムーリスは2015年1月に起きたシャルリ・エブド事件の際、会議に遅刻したためなんを免れた。この作品は事件後の彼女が、失った「軽やかさ」を取り戻すまでの道のりを描いたもの |
Martha & Alan : D’après les souvenirs d’Alan Ingram Cope
著者 | Emmanuel Guibert |
出版社 | L’Association |
概要 | 『アランの戦争』(国書刊行会)でおなじみのアラン・イングラム・コープの思い出から幼馴染のマーサとの物語。この作品は絵本のようなカラー作品。 |
著者 | Ancco |
出版社 | Cornelius |
概要 | 韓国の女性作家の作品で、タイトルは『不良少女』。自伝的作品で1990年代の韓国の若者たちの生き辛さが描かれている。 |
著者 | Eric Lambé、Philippe de Piermont |
出版社 | Actes Sud |
概要 | 『戦いの後の風景』という意味のタイトル。ひとりの女性の魂の再生の物語のようです |
著者 | Néjib |
出版社 | Gallimard Jeunesse |
概要 | 13世紀のイタリアが舞台の作品で、主人公はアラブからイタリアに亡命してきた科学者。タイトルのStupor Mundiはラテン語で「世界の脅威」の意味があり、神聖ローマ帝国のフリードリッヒ2世のことです。 |
以上10作品が今年の最優秀作品賞候補ですが、発表はほかの賞とともに28日の現地時間19時の予定です。